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神戸マラソン2026まで、いよいよあと8日となりました。
大会が近づいてくると、練習について悩むことが増えてきませんか?
「あと1週間しかないけど、もう少し走っておきたい」
「練習量を減らしたら、せっかくつけた体力が落ちそう」
「大会前は何kmくらい走るのが正解?」
フルマラソンに向けて練習してきた人ほど、走らないことに不安を感じるかもしれません。
しかし、マラソン直前の練習には、普段とは違う考え方があります。
それが「テーパリング」です。
今回は、スポーツ科学の研究を参考に、大会1週間前の練習量や休養の考え方を整理しました。
1.テーパリングとは?大会前に練習量を減らす理由
テーパリングとは、大会に向けて練習負荷を計画的に減らし、疲労を軽減しながら、それまでに積み重ねてきたトレーニングの成果を発揮しやすくする調整方法です。
普段の練習では、走ることで身体に負荷をかけます。
その後、適切な休養や栄養補給を行うことで、身体は回復していきます。
ところが、大会直前まで高い負荷をかけ続けると、疲労を十分に抜けないまま本番を迎える可能性があります。
そこで、練習量を減らして疲労を軽減するのがテーパリングです。
重要なのは、単純に練習をすべてやめることではありません。
練習で身につけた能力を維持しながら、疲労を減らすこと。
これが基本的な考え方です。
2.研究では練習量を41〜60%減らす方法が有効
2007年に発表されたBosquetらのメタ分析では、27件の研究を対象に、大会前の練習調整と競技パフォーマンスの関係が検討されました。
その結果、約2週間のテーパリング期間を設け、練習量を41〜60%減らす方法が、全体として有効と報告されています。
また、練習量を減らす一方で、運動強度や練習頻度を大きく変えない方法が有効とされています。
ただし、この研究は競技者を対象とした複数競技の研究を統合したものです。
すべての市民ランナーに、同じ割合をそのまま当てはめられるわけではありません。
参考:Effects of Tapering on Performance(PubMed・2007年)
例えば普段50km走る人なら?
仮に、普段の週間走行距離が50kmだったとします。
そこから練習量を41〜60%減らすと、週間走行距離は約20〜29.5kmになります。
ただし、これは研究結果を単純に距離へ換算した計算例です。
大会直前のすべてのランナーに推奨する固定メニューではありません。
実際には、これまでの練習量、疲労の程度、年齢、走力、故障歴などによって調整する必要があります。

3.大会1週間前に30km走は必要?
大会直前になると、長い距離を走って自信をつけたくなることがあります。
特に初めてフルマラソンに挑戦する人や、自己ベストを目指す人は、不安から練習量を増やしたくなるかもしれません。
しかし、大会まで残り1週間という時期に、普段より長い距離を走ることには慎重になる必要があります。
30km走などのロングランは、身体への負担が大きい練習です。
大会直前に実施すると、疲労や筋肉痛が残る可能性があります。
また、1週間で新たに大きな持久力向上を得ることは期待しにくい一方、疲労が本番に影響する可能性はあります。
そのため、今から不足している練習を取り戻そうとするより、これまでの練習成果を発揮できる状態に整えることを優先したいところです。
4.大会直前でもスピード練習は必要?
テーパリングでは、練習量を減らす一方、運動強度を完全になくす必要はないと考えられています。
ただし、ここでいう「強度を維持する」とは、大会直前に限界まで追い込むという意味ではありません。
例えば、普段から取り入れているランニングペースで短時間走るなど、身体に過度な疲労を残さない範囲で刺激を入れる方法があります。
一方で、普段行っていないインターバルトレーニングや、強い筋肉痛が残るような練習を大会直前に新しく始めることは避けたいところです。
重要なのは、大会直前に新しい能力を身につけようとしないことです。
これまでに積み重ねた練習を信じて、本番に向けて整えることが大切です。
5.大会まで残り8日間の練習はどう考える?
神戸マラソン2026は11月15日(日)に開催されます。
大会公式情報によると、第1ウェーブは9時、第2ウェーブは9時15分にスタートします。
では、残り8日間はどのように過ごせばよいのでしょうか。
以下は一般的な考え方を整理した例であり、個別の練習メニューを指定するものではありません。
大会8〜6日前
普段より練習量を抑えながら、疲労の状態を確認する時期です。
軽いジョギングや短時間のランニングを取り入れる場合も、走り終わった後に疲労を強く残さないことを優先します。
大会5〜3日前
さらに疲労を減らし、本番に向けて身体を整える時期です。
普段から行っている短時間の刺激入れを取り入れる場合も、無理に追い込む必要はありません。
睡眠や食事、体調管理にも意識を向けたいところです。
大会2日前〜前日
新しいトレーニングを始める時期ではありません。
軽く身体を動かすか、休養を優先するかは、それまでの練習状況や体調によって判断します。
前日に走らないことで、必ずしもパフォーマンスが低下するわけではありません。
また、大会前日は移動や受付などで意外と歩くことがあります。
必要以上に歩き回らず、余裕を持って準備したいところです。

6.僕自身のロングランから考える「疲労を残さない練習」
僕自身、2026年2月に初めてフルマラソンを完走しました。
現在は将来的なサブ3を目指しながら、ランニングを続けています。
普段のロングランでは、信号待ちで止まったり、折り返し地点で給水したりすることがあります。
また、一度止まった後、少し歩いてから走り始めることもあります。
長い距離を走るときには、途中で止まることが練習としてよいのか、考えることもあります。
ただ、僕が大切にしたいのは、走ること自体を楽しむ気持ちです。
大会直前の調整でも、無理に距離を積み重ねることだけが正解ではないと思います。
これまで走ってきた距離や練習を振り返りながら、本番に向けて身体を整えることも大切ではないでしょうか。
7.ランニングウォッチで確認したいポイント
大会直前の体調管理には、ランニングウォッチの記録も参考になります。
例えば、普段と同じペースで走っているのに心拍数が高い場合や、いつもより身体が重く感じる場合は、疲労や体調の変化が関係している可能性があります。
ただし、心拍数は気温、睡眠、ストレス、脱水、測定誤差などの影響も受けます。
そのため、一つの数値だけで疲労を判断することはできません。
普段の記録と比較しながら、主観的な疲労感や睡眠状態も合わせて確認することが大切です。
僕自身もGarminのランニングウォッチを使用していますが、数字だけにとらわれず、身体の感覚も大切にしたいと思っています。
8.大会直前は睡眠と食事も大切
大会直前の調整では、練習量だけでなく、睡眠や食事も重要です。
疲労を減らすためには、十分な休養を確保する必要があります。
また、食事量を極端に減らしたり、普段食べ慣れていないものを大量に食べたりすることも避けたいところです。
大会直前に体重を無理に落とそうとすることもおすすめできません。
フルマラソンでは長時間の運動が続くため、エネルギー不足にならないように準備することが重要です。
ただし、必要な食事量や炭水化物量は、体格、走力、運動量などによって異なります。
具体的な補給計画は、これまでの練習で試してきた内容を基本に考えましょう。
9.大会直前は音楽を楽しみながら軽く走るのも一つの方法
大会が近づくと、どうしても目標タイムや練習内容が気になってしまいます。
そんなときは、音楽を楽しみながら、無理のないペースで軽く走る時間を作るのもよいかもしれません。
僕自身、ランニング向けの音楽制作も行っています。
日本語のランニング音楽を楽しみたい方には、ミチオト。
違うテンポのランニング音楽を楽しみたい方には、RunEchoもおすすめです。
音楽のBPMに無理に足の回転数を合わせる必要はありません。
自分が気持ちよく走れるテンポを選び、身体に余計な負担をかけないことを優先しましょう。
なお、屋外で音楽を聴く場合は、周囲の交通や歩行者の安全に十分注意してください。
10.まとめ|大会直前は練習を積み重ねるより、疲労を減らすことを優先
フルマラソン1週間前になると、練習不足が気になってしまうことがあります。
しかし、テーパリングの研究では、大会前に練習量を減らすことが競技パフォーマンスの向上に役立つと報告されています。
重要なのは、単に走らないことではありません。
これまでの練習で身につけた能力を維持しながら、疲労を軽減することです。
大会直前に長距離走や強いスピード練習を無理に追加するより、身体の状態を確認しながら調整することが大切だと思います。
神戸マラソン2026まで、あと8日。
これまで積み重ねてきた練習を、本番で少しでも発揮できるように。
残りの時間も大切に過ごしていきたいですね。
参考資料・公式リンク
神戸マラソン2026公式サイト
神戸マラソン2026・マラソン募集要項
Bosquetら(2007年)
Effects of Tapering on Performance: A Meta-Analysis
Mujika & Padilla(2003年)
Scientific Bases for Precompetition Tapering Strategies
※本記事は2026年11月7日時点の大会公式情報と、既存のスポーツ科学研究をもとに作成しています。研究結果は一般的な傾向を示すものであり、すべてのランナーに同じ練習方法を推奨するものではありません。
親子で未来ライフ探検隊 
