【ランニング音楽】170BPMで走るとピッチも170になる?研究とGarminデータから考える走りやすい音楽

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ランニング中に音楽を聴いていると、自然と足のリズムが曲に合うことはありませんか?

テンポの速い曲を聴くと足取りが軽く感じたり、好きな曲が流れると、もう少し走りたくなったり。

僕自身、ランニングを続けながら、走るときに聴く音楽も制作しています。

そんな中で、以前から気になっていたことがあります。

「170BPMの音楽を聴けば、ランニングのピッチも170になるのだろうか?」

音楽のBPMとランニングのピッチ。どちらも1分間の回数を表しますが、実は同じものではありません。

今回は、音楽とランニングフォームに関する研究を調べながら、僕自身のGarminデータも使って考えてみました。

1. そもそもBPMとランニングのピッチは何が違う?

まず、二つの言葉の違いを整理しておきます。

BPMとは?

BPMは「Beats Per Minute」の略で、音楽のテンポを表す単位です。

例えば170BPMなら、1分間に170拍ある音楽という意味になります。

ピッチ(SPM)とは?

ランニングのピッチは、1分間に何歩進んだかを表す数値です。

GarminではSPM(Steps Per Minute)という単位を使います。

左右の足を合わせた歩数なので、175SPMなら1分間に175歩ということです。

Garmin公式・ランニングダイナミクスの解説

項目BPMピッチ(SPM)
意味音楽の拍数走るときの歩数
単位拍/分歩/分
170の場合1分間に170拍1分間に170歩
主な用途音楽のテンポランニングフォームの分析

つまり、170BPMの曲に1拍1歩で足を合わせれば、170SPMに近づくことは考えられます。

しかし、音楽を聴いているだけで必ず同じ数字になるわけではありません。

2. 研究では、音楽によってランニングのピッチが変化した

興味深い研究があります。

2025年6月4日にオンライン公表された「Running Step Rate Can Be Increased With Both Metronome and Music Auditory Cueing」という研究です。

研究では、健康なランナー40人を対象に、音楽またはメトロノームによるリズムの合図がランニングのピッチに与える影響を調べました。

参加者には、普段のピッチより5%高いリズムが提示されました。

その結果、音楽を使ったグループも、メトロノームを使ったグループも、練習前よりピッチが増加しました。

ただし、今回測定したすねの加速度、膝の曲がり方、股関節の動きについては、有意な変化が確認されませんでした。

つまり、音楽によってピッチを変えられる可能性は示されましたが、それだけでフォームが改善したり、ケガを予防できたりすることまで証明されたわけではありません。

研究論文:Running Step Rate Can Be Increased With Both Metronome and Music Auditory Cueing

さらに興味深い研究結果も

2025年10月3日にオンライン公表された別の研究では、30人の健康なランナーを対象に、音楽とメトロノームを使ったピッチ改善練習が比較されました。

約1か月の自主練習期間を含む研究で、どちらのグループもピッチが増加しました。

そして、音楽を使用したグループの方が、練習を継続できた割合が高かったと報告されています。

ただし、参加者数は30人であり、すべてのランナーに同じ効果があるとは限りません。

研究論文:In-field temporospatial gait retraining adherence improves with music auditory cueing

音楽には、走るリズムを意識する手段としてだけでなく、練習を楽しみながら続けるための役割も期待できそうです。

3. ただし、テンポの速い音楽を聴けば必ずピッチが上がるわけではない

ここは重要なポイントです。

2023年に発表された別の研究では、18人のランナーが普段より5%、10%速いBPMの音楽を聴きながら走りました。

しかし、この研究では、音楽のテンポを上げてもランニングのピッチに有意な増加は確認されませんでした。

Marquette大学公開研究:Running to the Beat

2025年の研究と2023年の研究では、異なる結果が報告されています。

研究条件や、音楽のリズムに合わせる指示の有無などが結果に影響した可能性があります。

そのため、現時点で言えるのは次のことです。

音楽はランニングのピッチを調整する手段になり得る。ただし、曲のBPMを変えるだけで、必ず走り方が変わるわけではない。

ランニング音楽を選ぶときも、BPMの数字だけでなく、自分が走りやすいと感じるかどうかを大切にしたいですね。

4. 僕のGarminデータではピッチ175SPMだった

ここからは、僕自身のランニング記録です。

現在はGarmin Forerunner 165を使用し、走行ペースだけでなく、心拍数やピッチ、接地時間なども確認しています。

最近のある練習では、次のような記録がありました。

測定項目実際の記録
平均ペース4分30秒/km
平均心拍数153bpm
最大心拍数166bpm
平均ピッチ175SPM
接地時間226ms
平均歩幅1.28m

※本人のGarmin記録。音楽の有無を比較した実験ではありません。

この記録では、平均ピッチが175SPMでした。

例えば170BPMの音楽を聴いたとしても、必ず175SPMから170SPMに変わるとは限りません。

また、ピッチは走る速度によっても変わります。

そのため、異なるペースの記録を比較して「音楽のおかげでピッチが変わった」と判断するのは難しいところです。

僕自身、音楽を聴きながら走ることはありますが、音楽あり・なしの条件をそろえてピッチを比較したわけではありません。

今後は、そうした違いも少しずつ確認してみたいと思います。

5. 音楽によってピッチが変わるか、自分でも確認してみたい

実際に比較するなら、できるだけ条件をそろえる必要があります。

例えば、同じランニングコースで、同じようなペースを維持しながら走る方法です。

条件聴くもの確認すること
A音楽なし自然なピッチ
B160BPMの音楽ピッチと走りやすさ
C170BPMの音楽ピッチと走りやすさ

それぞれの条件で、平均ピッチ、心拍数、ペース、主観的な走りやすさを比較します。

ただし、1回の練習だけでは、音楽による影響なのか、その日の体調や疲労による影響なのか判断できません。

可能なら複数回比較したいところです。

また、2026年11月15日の神戸マラソンまで残り約2週間なので、今からフォームやピッチを大きく変える必要はないと考えています。

神戸マラソン2026公式・大会要項

本格的な比較は、大会が終わってからでも十分です。

Garminでピッチを確認する方法

Garmin Forerunner 165では、ランニングダイナミクスのデータをGarmin Connectで確認できます。

平均ピッチだけでなく、接地時間や歩幅なども記録されます。

ただし、数値が高い・低いという理由だけで、フォームの良し悪しが決まるわけではありません。

Garmin公式・Forerunner 165ランニングダイナミクス

ランニングウォッチを選ぶときのポイント

ランニングフォームを分析したい場合は、ピッチ、接地時間、歩幅など、どの項目を計測できるか確認すると便利です。

また、音楽を聴きながら走りたい場合は、スマートフォンとの連携や音楽再生機能も確認しておきたいところです。

▶ ランニングウォッチを比較する

6. 160BPMと170BPM、どちらの音楽が走りやすい?

ランニング音楽を選ぶとき、必ずしも自分のピッチと同じBPMの曲を選ぶ必要はありません。

例えば、ピッチ175SPMのランナーでも、160BPMの曲を気持ちよく聴きながら走れる場合があります。

音楽のリズムと足の動きを完全に一致させなくても、音楽を楽しむことはできるからです。

僕がランニング音楽を制作するときも、テンポだけでなく、一定のリズムを感じられることや、走っている途中で曲の勢いが大きく途切れないことを意識しています。

ただし、これは音楽制作上の考え方であり、特定のBPMが誰にとっても最適だという意味ではありません。

大切なのは、自分にとって走りやすく、長く聴いていても疲れにくい音楽を見つけることだと思います。

7. 僕が制作しているランニング音楽も紹介します

僕自身、ランニングを楽しむための音楽をYouTubeで制作しています。

音楽の好みは人それぞれなので、気分や走る目的に合わせて選んでもらえたらうれしいです。

🎧 ミチオト|日本語のランニング音楽

日本語の歌詞を楽しみながら走りたいときや、気分を切り替えたいときに。

ミチオトのランニング音楽を聴く

🎧 RunEcho|海外向けランニング音楽

一定のリズムを感じながら走りたいときや、ワークアウト中に音楽を楽しみたいときに。

RunEchoのランニング音楽を聴く

ランニング中に音楽を聴く場合は、周囲の車や自転車、歩行者の音にも注意が必要です。

交通量の多い場所では音量を下げるなど、安全を優先しましょう。大会で使用する場合は、主催者の規則も確認してください。

まとめ|BPMとピッチは違う。でも音楽には可能性がある

今回、ランニング音楽とピッチの関係を調べて、興味深いことが分かりました。

音楽のテンポを使ってピッチを調整できた研究がある一方で、テンポを速くしてもピッチが変化しなかった研究もあります。

つまり、170BPMの音楽を聴いたからといって、必ず170SPMになるわけではありません。

それでも、音楽を楽しみながら走ることには価値があると思います。

僕自身、初めてのフルマラソンを経験し、今はサブ3.5、そして将来のサブ3を目指しています。

速く走れるようになることも大切ですが、ランニングを長く続けられることも大切にしたいです。

これからもGarminのデータや研究を参考にしながら、自分に合った走り方を探していきたいと思います。

走る時間を、もっと楽しく。

今日も自分のペースでランニングを楽しんでいきましょう!🏃


参考資料

1. Lally E, et al.(2025年オンライン公表)
Running Step Rate Can Be Increased With Both Metronome and Music Auditory Cueing
PubMedで研究を確認

2. Lally E, et al.(2025年オンライン公表)
In-field temporospatial gait retraining adherence improves with music auditory cueing
PubMedで研究を確認

3. Meinerz C, et al.(2023年)
Running to the Beat: Does Listening to Music Affect Running Cadence and Lower Extremity Biomechanics?
Marquette大学の研究資料

4. Garmin公式マニュアル
Forerunner 165 ランニングダイナミクス
Garmin公式資料

※本記事は公開されている研究と個人のランニング経験をもとにした情報です。フォーム変更やトレーニング効果を保証するものではありません。

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